【第32番】雷風恒(らいふうこう)

【第32番】雷風恒(らいふうこう)

英字表記: Heng (Duration)

キーワード: 持続・永遠・変化の中の不変・バランス

卦象: 上卦=雷(震)、下卦=風(巽)

■ 卦象

※画像:上卦「雷(震)」・下卦「風(巽)」の卦象

【上卦】 ☳ 雷(震) / 【下卦】 ☴ 風(巽)

上爻(陰) ━ ━ [動きの終わり] 五爻(陰) ━ ━ [持続する力] 四爻(陽) ━━━ [内なる強さ] 三爻(陽) ━━━ [風の浸透] 二爻(陽) ━━━ [柔軟な適応] 初爻(陰) ━ ━ [静かな始まり]

*構造検証:上卦は雷(震)=激しい動き・覚醒のエネルギー、下卦は風(巽)=しなやかな浸透・持続のエネルギー。雷と風という「動き」の象徴が重なることで、真の「恒(つね)」=永続するものが生まれることを教えています。変わり続けることこそが、変わらないこと——この卦は一見矛盾する真理を体現しています。

■ 基本意味

「雷風恒」は、上卦が雷(震)、下卦が風(巽)で構成されています。雷は激しい動きと変化を、風はしなやかな浸透と持続を象徴します。

易経において「恒」は「永続するもの」「変わらないもの」を意味しますが、この卦が教えるのは単なる静止状態の永続ではありません。雷が鳴り、風が吹く——自然界では常に何かが動き、変化しています。その「変わり続けること」自体が、宇宙の不変の真理なのです。

雷風恒が示すのは:

  • 動の中の静:激しい変化の中にも、変わらない本質がある
  • 持続する力:一瞬の情熱ではなく、長く続けることの大切さ
  • 柔軟な強さ:風のようにしなやかに、しかし決して折れない
  • バランスの妙:雷の激しさと風の優しさ、両方を持つことの意味

この卦は「夫婦の道」とも関連付けられ、長く続く関係性の秘訣——互いに変化しながらも、核となる部分は変わらないこと——を説いています。

■ 直ちゃんの「人生120年」的解釈

雷風恒は、「続けることの美学」を教えてくれる卦です。

雷の激しさと風のしなやかさ——この二つは一見すると相反するもののように見えます。しかし、長く続くものほど、この両方を持っています。激しい情熱だけでは燃え尽きてしまう。柔らかすぎると、流されてしまう。

本当に永続するものは、必要な時には雷のように強く、必要な時には風のように優しく——そのバランスの中でこそ育まれます。

人生120年という長い旅路で、私たちは何度も「変わらなければならない時」と「変えてはいけない時」に直面します。この卦はその見極め方を教えているのかもしれません。

  • 変わるべきもの:方法・アプローチ・姿勢
  • 変えてはいけないもの:核となる信念・大切な人への想い・自分の根っこ

雷風恒は言っています。「変わることを恐れるな。しかし、変わらないものも大切にしろ」と。

■ この卦が示す「人生の転換点」

雷風恒は、以下のような人生の局面で特に深い示唆を与えます:

  • 新しい習慣を始めた時:三日坊主を防ぐには、雷のような勢いより風のような持続が大切
  • 人間関係の長期化に悩む時:変わらない愛情と、変化し続ける関係性のバランスを見直す
  • 人生の転機に立つ時:変えるべきものと、守るべきものを見極める
  • 行き詰まりを感じる時:頑なになりすぎていないか、風のように柔らかくなる時
  • 長期的な目標に向かう時:一歩一歩、確実に積み重ねることの大切さを再確認する

■ 四季のメッセージ(元亨利貞)

※年齢はあくまで目安です。あなたの内なる季節を感じてください。

🌱 春(種まき期 0-30歳頃):
何かを始める時、最初は雷のような勢いが必要です。でもそれ以上に大事なのは、風のように「続けること」。今日から始めた小さな習慣が、やがてあなたの人生の基盤になります。

🌿 夏(成長期 30-60歳頃):
仕事も人間関係も、最も変化の激しい時期。雷のように変化に対応しながらも、風のようにしなやかに。自分の中の「変わらない軸」を意識することで、どんな変化も乗り越えられます。

🍂 秋(収穫期 60-90歳頃):
長く続けてきたことが、実を結び始める時。あなたの経験という名の「雷」は、周囲にとって希望の光です。同時に、若い世代に風のように優しく寄り添うことが、新たな循環を生みます。

❄️ 冬(継承期 90-120歳頃):
もはや雷のような激しさはなくても、あなたの存在そのものが「恒」の象徴です。変わらない優しさと、時代とともに柔らかく変化する智慧——その両方を兼ね備えた姿が、後の世代への最高の贈り物となります。

■ 今日の言葉

「変わることを恐れるな。変わらないものを大切にしろ。」

■ 過去の配信記事

■ 関連する卦

← 易経64卦一覧に戻る